情熱・生命力・勇気を与える宝石

目にも鮮やかな真っ赤なルビーですが、中世の人々は、ルビーが赤いのは、宝石の中に閉じ込められた星が燃えているからだと考えました。科学的にみると、ルビーの赤色の正体はクロムです。コランダムという鉱物に2パーセントほどのクロムが混じると、赤く発色したルビーになるのです。その赤色が最も美しいと言われているのがミャンマーで採れるルビーで、最高級の宝石として売買されています。古代ギリシャやローマの時代から、ルビーは情熱・不死身の生命力・勇気を与える宝石だと信じられてきました。中世の王様たちは、ルビーの指輪をよく身につけました。それはルビーの赤色が黒ずむと、不吉な出来事が起こると言われていたからで、当時の君主はルビーで危険を予知しようとしていたのです。15世紀以降になると、宝石細工の技術は格段に進歩して、それに伴い装飾品の人気も上がりました。当時1カラットのルビーは、同じ重さのエメラルドの2倍、ダイヤモンドの8倍の値段だったということで、ルビーがいかに貴重だったかが分かります。